流鏑馬立射演武とは
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(一般社団法人日本流鏑馬競技連盟 演武解説より抜粋)
流鏑馬立射演武とは、我が国の伝統馬上武芸の普及に向け、馬が無くても体験できるようにしたものです。
1000年以上続く神事である流鏑馬の所作作法を基本としながら現代弓道の要素を取り入れ、よりわかりやすく表現しております。
1.弓手射(ゆんでしゃ)
弓手とは弓を持つ手、すなわち左手を意味し、体の左側に矢を放つ射法です。
日本の弓は左手に持ちますので、体の左側にむかって矢を放つのが、最も安定して大きく弓を引き絞ることができます。騎馬戦においては、敵を常に左にとらえ続ける馬術も重要だということです。この弓手射が基本の形となります。
騎馬立ち(きばだち)
馬にまたがった様子を表しています
番え(つがえ)・構え(かまえ)
矢をつがえ、弦を少し張るかまえです
これより引き分けの体制に入ります
打ちおこし
まびさし前に打ちおこします
大三(だいさん)
右手は固定し、弓手を的に向かって矢の半分を押し出します
会(かい)
弓の持つ力を最大限に発揮するよう大きく引き、狙いを定めます
放(ほう)
的に向かって矢を放ちます。この際、右手は打ち切りと言って大きく広げず切るように回します。これは騎射戦の最もさかんな時代に用いられた、馬上でのバランスを崩さないための技術です。
2.押捩り(おしもじり)
馬上で、真後ろから敵が追いかけてきた場合に使う射法です。
引き分けの際に左に90度体をひねって、馬の三頭(さんず)より真後ろの的を狙います。
3.馬手射(めてしゃ)
馬手とは右手のことを意味し、馬を操る手を指します。進行方向、右側に敵がいた時に使う射法です。
押捩りは左に90度のひねりでしたが、馬手射はナンバの動きを用い、右に90度以上ひねる必要があり、不安定な馬上でこの姿勢をとることは至難の業です。